書肆じんたろ

読書は著者との対話、知りたいことのseek & find、ひとときの別世界。 真理には到達できないのに人々はそれを求め続ける。世界が何であるかの認識に近づくだけなのに。正しいことより善いことのほうがいいときもある。大切なのは知への愛なのか、痴への愛なのか。

2006年08月

美しい国へ (文春新書)
安倍 晋三
文藝春秋
2006-07-21


A級戦犯は裁かれて既に刑を受けたし、講和条約以降、刑法犯罪者扱いされなくなり、遺族も遺族年金を受けている。靖国神社参拝に際してもA級戦犯のことをことさら問題視すること自体がおかしいというのがこの人の主張だ。日米同盟については、祖父・岸信介と安保反対のデモのシュプレヒコールを祖父宅で聞いたが、大学で勉強し、やはり軍事力をもたない日本はアメリカとの同盟以外にないという祖父の判断は正しいと思った。北朝鮮問題は拉致被害者の有本さんの家族から父・晋太郎に依頼があり、社会党も外務省も知らんふりのなかで議員有志で活動を始めて以来、取り組んでいる課題。憲法改正は自民党結党以来の悲願との認識。日本が独立国家として、また集団自衛権をもつためにも改正が必要。こんな内容が書かれている本だ。安部晋三はやさしい顔をしているが実はタカ派と言われるのもよく理解できる。しかし、血筋のよい坊ちゃんの割には骨太の政治家という印象だ。尊敬するチャーチルの記述も多い。明治維新以降の日本の現代史を考え直すにもよい本だ。



今朝のニュースによるとグーグルのアメリカ本社は無料の無線LAN接続サービスに乗り出すらしい。とうとうそこまで来たか、という感じだ。この本はグーグルという検索サイト運営会社が既成の媒体や業界をことごとく壊していった様子が描かれている。たとえば、既存の広告やインターネットのバナー広告でさえ、グーグルの検索結果が提供する広告のような広告でないものにとって代わられた。インターネットが拡大し、ポータルサイトである検索サイトビジネスが大きな影響力をもってきた。グーグル、ヤフー、MSNが覇権を争うために様々なサービスを始め、様々な会社が吸収されている。無線LANというハードな部分まで吸収してもなおかつネット検索が利益を上げるということなのだろう。Web2.0が何なんかよくわからないが、ポータルがただのポータルでなく、目に見えない巨大な玄関になるのだろう。

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