『ビジョナリー・カンパニー2』読書メモ



評判通りの味わい深い本だった。

以下、要点を抜き書きメモにした。





1.規律ある人材



(1)第5水準のリーダーシップ



 P.58 L.8

世の中には2種類の人間がいる。第5水準の芽をもっている人ともっていない人である。第1の種類の人たちは・・・・・自分の死後にも永続するものを築く大きな野心のために私欲私欲を抑えようとは考えない。・・・・何よりも仕事で得られる名声や財産や追従や権力などに関心をもっており、仕事によって築き上げるもの、創造するもの、寄与できるものには関心をもっていない。



P.56 L.1

第5水準のリーダーシップの二面性

職業人としての意思の強さ

個人としての謙虚さ





(2)最初に人を選び、あとから目標を選ぶ



P.81 L.10

どういう人が「適切な人材」なのかを判断するにあたって、・・・・・性格や労働観、基礎的な知能、目標達成の熱意、価値観はもっと根深いもの。



P.82 L.14

厳格であって冷酷でない

冷酷とは事業環境が悪くなると人員を大幅に削減したり、普段でも・・・・気まぐれに解雇したりすることを意味する。

厳格とは厳しい基準をつねに組織内のすべての階層に適用し、とくに上層部に厳しく適用することを意味する。

厳格であって冷酷でないのであれば、・・・・・従業員は仕事に全神経を集中できる





2.規律ある考え



(1)厳しい現実を直視する



P.115 L.5

社外の現実ではなく、自分の顔色を心配するような状況を経営者が許していると、会社は凡庸になり、もっと悪い方向にすら進みかねない。・・・・・カリスマ的でない経営者の法が長期的な実績が良くなることが多い理由のひとつはここにある。



P.119 L.12

ウルツェルは典型だが飛躍を導いた指導者はみなソクラテスのような方法を使っている。質問するのは・・・・・理解するためなのだ。





ストックデールの逆説

P.133 L.8 

一方では、決して目をそらすことなく厳しい現実として受け入れ、他方では最後には必ず勝利するとの確信をもち続け、厳しい現実はあっても、偉大な会社になって圧倒的な力をもつようになる目標を追求している



P.136 L.12

「クリスマスにまで出られることなんてない。その現実を直視しろ」





(2)針鼠の概念



P.152

3つの円が重なる部分に関する深い理解





3.規律ある行動



(1)規律の文化



P.203 L.12

コッテージチーズを洗うのは小さなことではあるが、この小さな方法によって自分の力がさらに少し強まると本人が確信していることにこそ核心がある。この小さな方法を他の多数の方法に付け加えることによって、強烈なほど規律のある一貫した計画を作り上げているのだ。





(2)促進剤としての技術



P.243

技術は促進剤





4.弾み車



「どんな一押しで、ここまで回転を速めたのか?」

P.265 L.2

重要なのは、これまですべての押しであり、同じ方向への押しを積み重ねてきたことである。



P.284 L.7

弾み車に語らせる方法をとれば、目標を熱心に伝える必要はない。弾み車の勢いをみて、各人が判断してくれる。「これを続けていけば、すごいことができるぞ」。



P.292 L.6

第五水準の指導者は・・・・・・派手な方針を打ち出して「これぞ指導者」とみられることを望まない。考えぬかれた静かな過程によって弾み車を押しつづけ、誰の目にも明らかな「実績」を生み出すことに関心がある。





5.ビジョナリーカンパニーへの道



P.330 L.1

本当に問題なのは「どの仕事なら偉大さを追求せずにいられなくなるのか」だ。

「そこそこの成功で十分ではないのか」と問わなければならないのであればおそらく仕事の選択を間違えている。



①偉大さへの道を歩むほうが犠牲が少なく、おそらくは仕事の量も少ない。効率を高められる魅力がある。

②ほんとうに好きなことだからクロスカントリー・チームを偉大なチームにしたい