書肆じんたろ

読書は著者との対話、知りたいことのseek & find、ひとときの別世界。 真理には到達できないのに人々はそれを求め続ける。世界が何であるかの認識に近づくだけなのに。正しいことより善いことのほうがいいときもある。大切なのは知への愛なのか、痴への愛なのか。

2014年12月



2002年に文庫化された本
もう10年以上前になるのにあまり古く感じない。
むしろキンコ-ズやH・I・Sがベンチャーとして紹介されているのに新鮮さを感じる。
経済学の入門教科書としておもしろいと思うが、マクロ経済学、ミクロ経済学の教科書の理論が書かれていないのはどうなのかな。
竹中平蔵が財務大臣になる前の対談で、文庫化された時には大臣になっていたようだ。
竹中氏は将来はこの本を使って小学校なんかで市民を対象に教えたいと書いているが、どうなったのだろうか。
10年経っても古く感じないのは経済学の基本が書かれているからなのか、日本経済が停滞しているせいか。

マンデラ 自由への長い道 DVD
イドリス・エルバ
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
2015-12-02


27年間投獄されたあとその国のリーダーになる体験をした人は後にも先にもこの人しかいない。

27年というのは想像するのも難しい。

子どもが生まれ、結婚するくらいの年月だ。

英雄として、家に戻ってきたら、妻の心はすでに離れていた。

解放運動で妻も英雄になっていた。お互いの孤独の時間。

マンデラはそれでもすべてを赦し、白人との共存の道をつくる。

この人の人生の前ではどんな問題もとても小さく見える。





原題:MANDELA: LONG WALK TO FREEDOM

製作年度:2013年

上映時間:146分

製作国:イギリス,南アフリカ

監督:ジャスティン・チャドウィック










産経新聞の記者が書いた本。

取材した範囲での記事であるが、著者の体験からの主張とか少し主観的である。

最近多く出版される大学事情本というのは、こういう新聞記者によるもの、予備校や大学学関係者によるもの、学長の体験談、就職業界関係者とにわか教育ジャーナリストによるものに分類される。

新聞記者によるものの質は取材力に左右されるのだろう。

この本は朝日や読売、日経との取材力の差が表れているよ思える。



著者はリクルート『Works』編集長を経て、今は『HRmics』という人事・経営誌の編集長。

この本でも文学部の就職難が書かれている。

うわさの検証ということで、統計データを分析している。

就職先は他学部と変わらないが、人気企業に行く率は低くなるというデータがあるようだ。




著者は大学通信という受験雑誌社の常務取締役。

毎日受験情報を扱っているので大学事情に詳しい。



奇妙な学部名称からオーソドックスな学部名称への回帰現象があるという。

就職するときに採用担当者が何を学んだかわからないかららしい。

慶応大学の総合政策、環境情報というのが走りかと思うが、そちらは変えるつもりはないだろう。

大学を呼ぶ時に、関関同立、産近甲龍という言い方が関西ではあるが、最近京都では産近佛龍というらしい。

甲南大学には京都から行かないからだという。

神桃追摂(シントウツイセツ)という言い方もあるんだとか。神戸学院、桃山学院、追手門、摂南をさして言うらしい。

早慶上理はこの人が命名したんだとか。

それはそれで偉いんだろうね。

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