2040年の未来予測
成毛 眞
日経BP
2021-01-01


成毛さんの近著。
最初に書かれている100年前にアインシュタインが来日したエピソードが面白い。
アインシュタインはフランスから40日かけて船旅で来日した。腹痛と下痢・嘔吐に襲われた。幸い乗船していた医師に「腸カタル」と診断された。船中でノーベル賞受賞の電報を受け取ったとか。
アイシンシュタインが今の時代にやって来たら、40日の船旅が12時間の飛行機の旅になっていることや、医師が乗船していなくてもモニターで遠隔治療できることや電報は今や使われることが稀になっていることを知って腰を抜かすだろう、と。
2040年というとこの先20年。
日本では65歳以上が3分の1になっている。4人にひとりが認知症。
毎日のニュースを見ていると、5Gは使えないとか技術進歩が遅々として進まないようにも見える。
けれど20年のスパンで考えると、今、技術の兆しに見えるものがおそらく実現しているだろう。
通信は6Gが当たり前になり、その技術を使って自動車が自動運転になり、空を飛んでいたり、自然エネルギーがバッテリーで当然のように使われ、原子力発電は核融合エネルギーになっていたり。
ただ、成毛氏の興味か、教育への言及も多い。
大学は人口減少によりじわじわ学校法人の体力を失う結果になる。より専門性や実務能力の高い人材育成にシフトしている、
とか。
すぐ読めるけど、とても面白い270ページの本。