書肆じんたろ

読書は著者との対話、知りたいことのseek & find、ひとときの別世界。 真理には到達できないのに人々はそれを求め続ける。世界が何であるかの認識に近づくだけなのに。正しいことより善いことのほうがいいときもある。大切なのは知への愛なのか、痴への愛なのか。

カテゴリ: アナログ・ツール

人生が変わる 紙片づけ!
石阪 京子
ダイヤモンド社
2022-04-20



トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術
浅田 すぐる
サンマーク出版
2015-02-13


普通ならスルーする本だが、著者が、トヨタ→グロービス→起業という経歴の持ち主だったので興味が湧き、読んでみた。
30分くらいで読める本。
でも、1枚の紙にまとめるいくつかのコツはよくわかる。
テーマとフレームが大事。
実際に囲みのフレームを使うのは、「そこに意識が集中し、その中を〝埋めたい〟という心理が働く」からとか。
トヨタの一枚文化が定着したのは、1960年代半ばから70年代半ばらしい。
目的を問う「そもそも」。
まとめる「一言で言う」というのもトヨタの口癖であり、思考法みたいだ。

腕時計一生もの (光文社新書)
並木 浩一
光文社
2002-06-01


基本的には腕時計マニアがどういうところに注目してウォッチを選ぶのかが書かれている本。



「時間」の歴史についても書かれている。



中世では教会の塔時計が人々を時間で縛るようになり、それまでの共同体のおおらかな時間は、教会の鐘が伝える「支配された時間」になった。



ルネサンス期から産業革命にかけての科学の進歩によって、時計は王族だけでなく裕福な市民も持つようになり、さらに腕時計の発明によって、人々はより「時間」に縛られるようになる。しかし、その半面、腕時計は他人が支配する時間から解放されるようになったという解説。



腕時計って、その形そのものに歴史が詰まっていて、奥が深い。



1980年代以降の腕時計をめぐる動向はまさに解放って感じだろう。そして今は携帯電話の発明で、腕時計さえ必要なくなってしまった。



マニアになるにはまずオメガのスピードマスターが登竜門らしい。ふーん、そういうものなのか。


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